やわらかい

日々、いろいろ、ほそぼそ

文字の話

昨日はお日記を書く元気を失い、即寝しました。よくわからないけど、久しぶりでもないのにイベントにど緊張をかまし、不安に塗れてりんかい線に乗っていたせいだろう。

何がそんなに私を不安にさせたのかは全くわからない。天気が良くてそれはとてもよかった。会場内を歩き回ったら汗が噴き出るほどでもあり、たまたま広い通路に面していたこともあって、前に並ぶ待機列から人が集まっている熱気を感じた。人間、多……である。

 

昔から、人の多いところに行くと帰る頃にはものすごい頭痛に見舞われるタイプの人間だった。情報量に驚いてるからなのか、田舎育ちだからなのか、とにかく人混みに出ると頭が痛くなってきて、グ…!となる。その反動で、今日は仕事が休みなのもいいことに、外には出れんよ…と一日家の中で過ごした。

帰ってきてから、冷蔵庫に閉まったつもりだった味噌汁が鍋のままコンロに乗っかっているのを見てちょっと泣いた。この季節、外に出しておくとダメになるやつだ。でもまあ、いけっしょ!と思ったので、さっき夜ご飯として食べたんだけど、ちょっとぬる…としていた。このぬる………いけてますか?お腹は痛くなってない。

 

そういうわけで、昨日はイベントに参加していたんだけれども、ありがたいことになのか、私がアホだからなのか、印刷部数は確実にミスをしていて、新刊は完売しました。自分にあまりにも自信がない人が多いから…とフォロワーさんに言われて、次はちゃんと刷った方がいいです、とも言われて、ハイ!!!!!になった。

一人でのブースお迎え…?出展…?というのもあって、買いに来ていただいた方には大体直接お渡しできたかなと思うのだが、ブログ読んでます!とか日記見てます!と言われて、ワ…ワァ…!になった。大の大人はよくちいかわになる。ありがとうございます。こんな感じで人間やっています…。

 

いろんな方にお会いして、まさかのご縁などもあったり、色々と驚かされること山の如しだったのだが、終わってよかった。と、イベント終了後、同じイベントと、合同開催していたイベントに出展していた友人たちとファミレスで無になった。ご飯食べるうちにモリモリ元気になって、次のイベントはどうするかねえ〜などと話した。

 

差し入れや、お手紙など。直接渡していただいたり、お声かけいただいたり、こんな人間に…?と本当にすぐモンスターになるので、ありがたさと恥ずかしさと自分の哀れさとで、どんなリアクションをしたかよく覚えていない。たぶん元気だったはず。

帰ってから、とりあえずお風呂に入って、手に入れた本たちを読み、あ〜!と思い、良いものの摂取をし、そしていただいたお手紙を読むことにした。

 

元々、私は人からもらう手紙がとても好きな人間だ。

プレゼントに挟まれているたった一言の手紙も捨てることができなかったり、メモ書きのようなそれも取っておいてしまう。これがもし、ワープロワープロとか言っちゃった、ワープロ世代でもないのに…PCなどで印刷された印字の文字なら、そうでもないのだろうと思う。

人の文字って、一つも同じ形をしているものがない。私は多分、それに人の気配を感じてしまって、捨てることができないのだ。

今までもらった手紙を保管する箱がある。入らないほどのサイズで書かれたものなどもあり、これはもう外に出しておくしかないんだけれど、そういう規格外サイズで渡してくる友人は本当に稀で、どうだったかなと確認したらどれもこれも大学同期のギャルからの手紙だった。定形外、好きな〜!!

まあ、そういうところも含めて、好きなんだけど。

 

私は、割とよくすぐに泣く人間である。人前ではそうでもない……こともないか。でも、多分人前で泣くより一人でいる時の方がよく泣く。嬉しくても泣くし、悲しくても泣くし、笑いすぎても泣く。怒ることはそうそうないが、怒りははち切れるところまでいくと、泣く。とにかく泣いてしまう。案の定、手紙を読みながら、泣いた。

内容については、その方からのお言葉ということもあって伏せさせていただくし、大切に取っておこうと思っているけれど、私は、ものを作って本当に良かったなと思った。私の伝えたかったことや、思っていたことがこういう風に誰かの手に渡ることがあるのだと思うと、私は私のために書いたものが、誰かの中に入ってくってこういうことか〜とあらためて、じんわりとした。

 

そして、とても綺麗な字だった。この字を書ける人は、この手紙を書いてくれたその人にしか書けない文字で、丸さで、かたさで。私は自分の書き文字があまり好きではないのもあって、人の書き文字をよく見てしまう。いいな、文字。

海外に行くと、必ず手紙を送り合う友人がいる。現地から届くナイスなデザインのポストカード。向こう側からの返事は、次どこかに行った時。遠くからやってきた紙一枚に、私は心が踊ってしかたがない。そうかそうか、とその場所にいた、その時のその人の言葉が、まるで地球で見る流れ星が何億光年も昔のものだったように、遠い時間を経て、やってきたのだと感慨深くなる。

私は絵の力も信じているけれど、言葉の力もとても信じている。この言葉の力の話についてはまたいずれ書こうと思っている。

 

今日の自分は、心が少しささくれだっていた。ちくちくと尖ったものが、自分の身体の中を刺激していて、どうにも何もできないな、と。でも、昨日見た景色、読んだもの、それらを思い出して心を丸くした。今もこうして、日記を書いて心をなんとか撫でているのである。

 

写真は日記とは何も関係ない、前の職場でよくわからない生き物のぬいぐるみを作るのが得意な子がいて、作って!!!お金払うから!!と言って作ってきてくれたぬいぐるみです。日記を書きながらこいつを握っていました。