やわらかい

日々、いろいろ、ほそぼそ

好きな音楽の話

私の生活には音楽を欠かすことができない。

家にいる時も、出勤時も高校、大学と通学していた時も、必ず何かを聞いている。

元々、習い事でピアノをやっていた。十年ほど続けていた。母は私がてっきり音楽の道に進むと思っていた時期もあるらしい。好きだから続けていたけど、先生が変わってから、相性とか何とかよく言うけれど、本当に相性ってあるんだなと思うほど合わなくなり、やめてしまった。高校一年生の頃だ。

 

母、そして祖父は音楽が好きな人たちだった。

レコードプレイヤーは祖父のもので、大体よく日中は音楽がかかっていた。クラシックか、ジャズ。小さい頃の私が聞いても面白くね〜という感じで、何だかな…とピアノをやるかたわら、クラシックに興味を持てなかった。

母はとにかく色んなジャンルの音楽を聴く人だ。好きなピアニストがいたり、アーティストがいたり、幅が広かった。

大抵、家族でどこかに行く車内では音楽がかかっていた。古い洋楽、ジャニーズ(母は生粋のSMAP好きである)、佐野元春久石譲ヒーリング系の楽曲、映画のサントラ、その他もろもろ。私が高校生に上がると、母は私と兄に良いアーティストの情報を与えてくれるようになった。そこから、私が色んな音楽を聴く人生が始まる。

 

私のスタートはアイドルだった。母の英才教育あってのことである。そこから始まって、ニコニコ動画最盛期と言われるような時代に歌い手にハマり、邦楽ロックにハマり、アニソンにハマり、Kpopにハマり。大学生に入ってからは色んなフェスに行った。ジャンル問わずの私は、知らないアーティスト、無名のバンドでも好きな音楽なら聴くことにしている。自分の中にハマる音があるのだ。

一方で、父は無趣味ということもあって音楽には興味がない。唯一聞くのはサザンオールスターズ桑田佳祐ぐらいのものである。その昔、愛しのエリーで有名な「エリー、マイラブ」という一節があるが、そこを母の名で歌ったことがあるという逸話を聞いて、死ぬほど笑った。親の一心な愛を笑うな。

ちなみに、私が初めて自分で購入したCDは声優の鈴木達央氏のファーストアルバムである。言い訳の効かないオタクぶりで、申し開きが全くできない。

 

大学生になってからは、人の勧めでヒップホップやいわゆるゆったりとしたチル系、オルタナティブ、テクノ、範囲がさらに広まり、洋楽もよく聞くようになった。ゆったりとした曲は正直、その良さがわかるようになるまでかなり時間がかかったのだけれど、もみくちゃにされるフェスに行くかたわら、京都音博のようにゆったりと音楽を楽しむような時間を過ごすことで、ゆったりとした心を丸くするような音楽が好きになった。

兄と私は好きなアーティストがまるで違う。たまにかぶることもあるのだが、そういう時は互いに音源のやり取りをしていた。多分、共通で好きだったのはバンプとかビークル(懐かしさで死にそう)andymoriPerfume中田ヤスタカcymbals(土岐麻子の組んでいたユニットだ)、くるりなど。洋楽は手付かずの人で、QUEENEaglesは聞いてきたような気がする。

 

そうしていくうちに、歌詞で感動するタイプだった自分はいつの間にか音に心を揺らされるようになっていった。歌詞がわからない方が、音に集中できるというか、なんというか。その気はいまだにあるのだけれど、最近は歌詞と音と、どちらにも惹かれることもある。

好きなアーティストはもちろんいるのだが、意図せず刺さる場合もある。最近は、配信でさまざまなライブが自宅でも観れるようになった。アーカイブで残されているものや、ライブ、コンサートの切り取りなど。いい時代だなと思うと同時に、やっぱり生音に勝るものはないなと思う。

ふとした瞬間、聞いていると胸から何かがあふれて、泣いてしまう曲というのが私にはある。興味があるか否かはさておいて、好きな歌を紹介しようかな〜と思う。でもキリないし…ていうのもあるので、最近またよく聞いている曲を。

 


Desperado/Eagles

Desperado

Desperado

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こういうことしたことがないので、これベストか?と思っているのだけれど、まあ…これを推奨されたんでこれで…。youtubeに公式の動画もないし…。
この曲は幼い頃の母の趣味でアルバムが自宅にあったため、聞いていた記憶はあるのだが、はっきりともう一度聞き直したのは、映画「ホテル・ビーナス」がきっかけだった。草彅くんが主演の映画だ。とても好きな映画だ。その劇中歌としてこのDesperadoが流れる。長くはない曲なのだけれど、コード進行がなんか泣けます!という感じで泣けるのかな…とか少し邪推をしたりもしている。

 

うちゅうひこうしのうた/坂本真綾

うちゅうひこうしのうた

うちゅうひこうしのうた

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菅野よう子とずっとタッグを組んで作っていたアルバムの時期がとても好きだ。歌詞が別に泣けるわけじゃない。でも、選ばれている言葉たちがとても優しくて、柔らかい。ひとつひとつの言葉の組み合わせはばらばらなんだけれど、それが不思議と重なり合っていて、美しいなと思う。何年か前のフェスで、これを歌っているKIRINJIを見ることができて、ものすごい泣いた。

 

HONEY BEAT/V6

V6 / HONEY BEAT(YouTube Ver.) - YouTube

ジャニーズなんでね…サブスクとかないんですよ…。でも周年記念で色々PVが公開されていて、その中でも特に好きな曲。明るい歌で、応援ソングなんだけれど、この中に「頑張れ」という言葉が一つも出てこないのがとても好きだ。いつどんな時に聞いても、涙が出る。最後のライブ、この曲を一番近いところで推しが歌っているのを見て、とてもじゃないが耐えられなかった。明るい曲で泣くって、どういうことなんでしょうね。

 

太陽と月のこどもたち/V6

V6 / 太陽と月のこどもたち(YouTube Ver.) - YouTube

あんたまた…というV6の選曲。でも、この曲を聴いたとき、許された気持ちになった。別に自分が生きてていいのかなとかそんなことを今思うことはあまりないのだけれど。生きているこの世界のことを、美しいと思うこともあるし、嫌だなと思うこともある。でも、本当に本当に良かったのだと自分が許された気持ちになるのが不思議。

 

とけない魔法/BBHF

BBHF『とけない魔法』Lyric Video - YouTube

ガリレオガリレイというバンドが昔ありまして。その後、再結成したバンドだ。なんとなく、このとけない魔法というのが何かというのは全くわからないんだけれど、でも、それを祈ってしまう諦めの悪い自分がいて、私はずっととけない魔法にかかったままでいたい。こう書くと、久保帯人氏のBURN  THE WITCHの中でのモノローグが頭をよぎるのだが、私は魔法を自分でかけて自分でかかったままでいたいので許して、ニニーちゃん…

 

Palette/IU

[MV] IU(아이유) _ Palette(팔레트) (Feat. G-DRAGON) - YouTube

ちょうど年があんまり変わらないというか、同年代で、この歌を聞くと、ちょうどこれくらいの年齢の時の色々を思う。自分が知った自分のこと、まだ知らないこと。あと、MVが可愛い。

 

00:00:00/口ロロ

□□□(クチロロ) / 00:00:00 - YouTube

生でこれを見た時、この時代にこの歌が聴けるとは思っていなくて、胸が痛くなるほど嬉しかった。なんということはない生活のことだ。ノイズとか、音とか、そういうのが口ロロは本当に良いなと思う。

 

2014/Fla $h Backs

Fla$hBacks - 2014 - YouTube

シンプルに音がもう好きだなの原点。当時の歌詞カードとかも特になくて、何言ってるのかは耳コピ頼りなんだけれど、音が私にとって最高に好みで気持ちいい。気分上げてくぞ〜の時に聞いている。

 

BADモード/宇多田ヒカル

宇多田ヒカル『BADモード』 - YouTube

このアルバムがとても好きだ。他にも好きな歌はあるのだけれど、今のところ2022年一番大切にしたい歌になりそうな勢いぐらい、好きになってしまった。最近この歌について話しているのを見たのだけれど、ちょっとずつ人をたくさん頼ることは、依存の反対の定義で、自分も頼られたいし、辛いこともわけてほしいと思うと話していた彼女の言葉に涙が出た。

 

優しさ/藤井風

Fujii Kaze - YASASHISA (Official Video) - YouTube

友人に勧められるがまま、めちゃくちゃ広いスタジアムでピアノ一台で歌を歌う彼を見て、この歌を聞いたら何か知らないけれど涙が出た。いまだに、このなぜ涙が急に出てしまうのかの現象って、自分の中で言葉にできないことが大半だ。何だったんだろうな。と思いつつ、優しさに殺られた(やられた)という言葉にウワ〜〜〜〜と思う。ウワ〜〜〜〜〜の言語化は難しい。彼の歌は、言葉遊びが巧みで、「やられた!」と思うことが多い。いいな、言葉が巧みな人って。柔軟さに憧れる。

 

忘れっぽい天使/中村佳穂

中村佳穂 ライブ "SING US" 忘れっぽい天使 / そのいのち" - YouTube

友人の創作を見ていた時に、この歌が頭をよぎった。ずっと好きな歌なのだけれど、また聴き始めてしまった。聴き続けられる歌って、あると思う。この歌は、そういう歌だなと思って、ずっと耳を傾けてしまう。この動画で、観客と人たちと歌声が重なる瞬間、鳥肌が立ってなぜか瞼の裏っかわが熱くなる。

 

キリがない!

元気な歌も好きなアーティストもたくさんいるのだが、キリがない!ここらあたりでやめておこうと思う。最近またよく聞いている、というものと、好きな曲を並べた。もっともっとあるし、もっと元気な歌もめちゃくちゃ好きなんだけど。

人から好きな音楽の話を聞くのもとても好きだし、おすすめされるのも好きだ。

友人にあなたはこの歌が似合うわよね、と言われたのは清竜人の「素晴らしい」と、椎名林檎の「逆さに数えて」が印象に残っている。どっちも、確かに私っぽいなと思う。こういうあなたに似合う歌、みたいなものを聞くのも、伝えるのも私は好きだったりする。

 

新しい音楽との出会い、これからもたくさんしていきたい所存。

今回の添付写真は私が最後に踊り狂ったライブに行った時の写真。お酒片手に好きな音楽を聴いて、好きに踊れるなんて最高だった。また行きたい、そういうライブに。